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じょやです。
藤子F不二雄ミュージアムはドラえもんの誕生日に開館ということでなるほどと思いました。

それにしてもテレビで
ドラえもんを紹介する時いきなりアニメと言うんじゃなく、マンガと言ってほしい。
藤子F不二雄の作品という意味でももともとマンガなのだし
落語的秀逸さも軽妙な感じも妙に大笑いできる所も多少荒っぽい話が多いのも
すべてマンガ原作の魅力が一番だと思う。
アニメも頑張って作っていたと思うし、コドモの頃はかかさず見てたが
やはり私にとっては原作マンガが最強。


のび太は反省することもあるし心優しい面もあるし、根っこの所では良い少年だと思うが
いくつかの話で、「殴れ!ドラえもん、こいつを殴れ!」と本気で思うほど憎らしい時があった。
弱くて虐げられてるだけでなく、人の心を踏みにじったり、反省のハの字も無いこともある。
怠け者で情けない上に、そういうダークな面も持っているところがのび太の魅力でもある。
藤子F先生の作品の主人公の中でも珍しいほどダークな面がある。
映画原作(大長編)では、よく作品の後半で、妙に頑張る少年になることが多い。
大長編だと、奥の方に眠っていていつもは滅多に顔を出さない勇者のび太が現れる。
大長編でなくても時々現れるが、大長編では特に顕著である。
大長編だと一番情けないのはスネ夫になる。スネ夫がびびりながらも頑張る姿も醍醐味になる。
ジャイアンもしずかもかなり個性を生かしていい味を出す。
思うに、名作揃いの藤子作品の中でもドラえもんがここまで突出し長く愛されるのは、
ドラえもんとのび太以外のキャラクターたちにも非常に奥深いものがある、または
奥深い描写が徐々に増えてきたという点にあるのではないかと思っている。
いやいやパーマンだって21エモンだって他の色々な作品だって
実に様々な魅力あふれる人物がでてきていますが。
パーマンなんかも登場人物について語り出したら止まらない自信はありますし。
でも、のび太やジャイアンやスネ夫やしずかというのは、
他作のかなり「変わった」人々よりは普通っぽいのに何かが光るというか、そんな感じがあります。


ドラえもんは初期は言動がハチャメチャでとんでもない行動に出ることもあった。
次第に落ち着いて理知的になってきてからも、時折感情を爆発させる。
そういうところが妙に好きだったりする。原作だとのび太を呼び捨てにしてる辺りもいい。
のび太にはかなり遠慮無く酷いことを言っているし、実に言葉が荒いことも多い。


ドラえもんのお陰で世界は何度も救われているが、
ドラえもんの道具のせいで世界が何度も滅亡の危機に陥っていたりもする。
くりまんじゅうに埋め尽くされそうになったり、ゴキブリに埋め尽くされそうになったり。
それでもタイムパトロールが放置しているのは、ドラえもんが悪巧みしない良い奴だからか。
あるいは大それたことができるほどの存在ではないと考えているのか。
実際は大それたことばかりしているのだが。


しかしドラえもんの道具があれば世界征服など簡単、とか少年時代は思っていたが
凶悪に見える道具も、未来の世界にいけば「ただのおもちゃ」に過ぎないのかも知れない。
同じような用途の道具が多いなどとも思っていたが
例えば現代でも、掃除機ひとつとっても多種多様なものがあるのだから
空飛ぶ道具がタケコプターだけということもないだろう。未来にもメーカーはたくさんあるだろうし。


まぁそうやって色々と考察するよりも、ドラえもんはとにかく読んで笑って楽しむべき。
藤子F先生ご本人がおっしゃっているように、マンガは娯楽。
娯楽は純粋に楽しむものである。そしてドラえもんは極上の娯楽である。
いろいろ書いたが、ドラえもんは自分が少年時代に読んだマンガで最上級のもの。
少年期の精神世界の大きな部分を形作った作品。
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